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2026.2.19 カルチャー

日日是ココロユルビ

第11回 鳥にあこがれて

小林聡美さんのエッセイを毎月1回お届けしています。

 以前こちらの連載で、鏡の前でじっと座っているのが苦手で美容院滞在時間は一時間が限度、みたいなことを書いたが、遂に!ヘアカラーに挑戦する決心をした。といっても、まるまる髪全体というのではなく、部分的なメッシュなんかはどうだろう、と。イメージとしては、鳥の羽のような青色。カワセミやオオルリのような深みのある青がいい。
 一時期、双眼鏡や事典を買って、野鳥を見に森に出かけたりした。今もテレビの番組で鳥の特集があると、正座で視聴。その美しさに感動する。おしなべて鳥の羽の色合いは目を瞠る美しさだが、どうしてああいうデザインになったのだろう。デザインした神さまに握手して感謝したい。
 美容師さんと相談して、顔の周りでなく横や後ろから見た時にそれとなく感じる程度に色を入れてみよう、ということになった。そのほうがなんだか鳥っぽい。これまでにない長時間の滞在を覚悟して、椅子に腰かけた。いつもの、シャンプーとカット以降、さまざまな工程が続く。塗ったり包んだり温めたり。そして放置。その間、この時とばかり待機しているのが雑誌だ。昔から美容院といえば雑誌。最近はタブレットで提供する美容院もあるそうだが、ここは従来通りの実物だ。今日はたっぷり時間があるのでじっくり読めそう。手にしたファッション誌、開いたページはパフェの特集だった。すごい。パフェ。おしゃれ。写真も最高に美味しそうだ。老舗パーラーの生クリームと苺が可憐な王道のパフェ。グラスの断面からの見栄えを緻密にデザインしたメゾンカフェのパフェ。お店ごとにいろいろ趣向を凝らしていて、見ているだけで幸せな気分になる。パフェ(完璧)というネーミングも、鳥の羽のデザインの完璧さと同様、よくぞ、と考えた人とがっちり握手をしたい。待って。……七千九百円?噓でしょ。雑誌を裸眼で見えるところまで遠くに離して目を凝らしたら、やっぱり七千九百円だった。ワオ。
 などと雑誌を隅から隅まで楽しんだところで、初ヘアカラーが仕上がった。合わせ鏡で見てみると、思ったよりさりげない。カワセミというより、日に当たったカラス(私はカラスも好きです)。これから少しずつ色が抜けて明るくなってくるそうで、それも楽しみ。
 染まるのを待っている間のワクワク感、雑誌の世界への没入感、もしかして、これこそ美容院の醍醐味なのか、と新しい発見だった。

小林聡美さん

小林聡美

1965年東京生まれ。1982年に「転校生」でスクリーンデビュー。主な出演作にドラマ「団地のふたり」「ペンションメッツァ」「すいか」、映画「かもめ食堂」「紙の月」「ツユクサ」、舞台「24番地の桜の園」「阿修羅のごとく」。主な著書に『茶柱の立つところ』『わたしの、本のある日々』『聡乃学習』。

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